ねずみのすもう

精神科医のねずみ

ねずみのすもう

ツイッターを初めて1年余りが過ぎた。

元来SNSにあまり関心がなかった上、2013年ころの「バカッター」騒ぎの記憶はいまだ生々しく、自分のような脇の甘い人間がはじめたら100%不用意な発言をして炎上すると考え手を出さずにいたのが、始めたきっかけはよく覚えていない。おそらく自己治療の一環としてである。いろいろ大変だったからな...。

当初はほそぼそと始めたツイッターだったが、意外にも同業者の方々はじめ、各方面に知遇を得、適当に放ったツイートがなぜかバズったりしてフォロワーさんが増えた。

一方で、生来の器の小さいパーソナリティが災いしてか、あえて火中の栗拾いに参戦して不毛なツイバトルをしてしまい、醜態を重ねることもあった。ご不快をおかけした皆様には深くお詫び申し上げます。当たり前だが、エラソーなことを書くとその分怒られるものである。

自己治療といえば私は医者のはしくれである。精神科という、切実さと猥雑さがないまぜになったような独特の領域において6-7年ほど診療を続けてきた。「ビジネスマンの精神病棟」に於いて遠山高史先生は、「17年精神科医を続けてきて語れるものがないのは恥」と書かれているが、やんぬるかな、私にはまだ語れるような深遠な思想はない。文章もなんか銀河英雄伝説読みたての背伸びした高校生っぽい。本来あと10年くらいしないと人に読ませるような文章は書けないのかもしれない。文章はまず敷居が高いがゆえのツイッターであったが、140字ゆえの気楽さと併せて「140字であるがゆえのキツさ」も見えてきた。ゆえにやっぱりブログを書く。タイトルに特に意味はないです。小5から10年あまり、ペットとしてネズミを飼っていた、その名残である。